琵琶とヨガがくれたShantiな毎日

Shanti シャーンティとはインドの古い言葉で、平和、安らぎのこと。編集者として働く私が、こよなく愛する琵琶とヨガの魅力を綴ります。

インド版“言霊”サンスクリット語の魅力

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、
ヨガインストラクターのゆうこです。
普段は書籍の編集者として働いています。

ヨガの教室に出たことのある人は、聞きなれない言葉を耳にしたことがあるでしょう。「ターダ・アーサナ」「ヴィラバートラ・アーサナ」「スーリヤ・ナマスカーラ」といったポーズ名です。
これらはサンスクリット語という、インドの古い言葉。「ターダ・アーサナ」は「山のポーズ」、「ヴィラバートラ・アーサナ」は「戦士・勇者のポーズ」、「スーリヤ・ナマスカーラ」は「太陽礼拝」です。アーサナとはポーズのこと(正確には座法を指します)。
ヨガのポーズは、このように動物や自然の形になぞらえた名前が多く登場します。きっと、動物や自然をよく観察して、ポーズの参考にしたのでしょう。その観察眼がとても興味深いです。

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ちなみに、現代の日常生活では使われていないため、今のインドの方々も読めないそう。

ヨガの教室によっては、このサンスクリット語を使わないところもありますが、私のレッスンでは、サンスクリット語でポーズ名を言うようにしています(一緒に日本語名、英語名も伝えています)。
なぜなら、サンスクリット語には「言霊」が宿るという考え方があるから。言葉には霊力が宿るという「言霊」は日本独特の概念です。サンスクリット語も同じように、神聖な言葉とみなされていて、その音に神秘的な力が宿っているのです。

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弁財天様の元の神様として以前紹介したサラスヴァティ様は、言葉をつかさどる女神としても崇められています。

だから、声に出すほうがいい! 言葉の意味は分からなくても、音の響きを感じてもらえればいいかなと思っています。

私のブログタイトルに入っている「Shanti=シャンティ」もサンスクリット語光、平和といった意味合いです。言葉の意味だけではなく、音の響きも好きで、ブログのタイトルに入れました。

ところで、日本の言葉にサンスクリット語起源のものがあります。
例えば「お盆」。正式名は「盂蘭盆(うらぼん)」で、これはサンスクリット語の「ウランバナ」から来ています。仏教用語サンスクリット語起源のものが多いのですが、それだけではありません。なんと「旦那」「アバター」もサンスクリット語から来ているそうです。

また日本とインドのつながりを知って、私はひとり嬉しくなったものです。


次のブログは、「琵琶の名曲紹介④ お酒好きの武将・黒田武士」です。
(2022年3月5日更新予定)