琵琶とヨガがくれたShantiな毎日

Shanti シャーンティとはインドの古い言葉で、平和、安らぎのこと。編集者として働く私が、こよなく愛する琵琶とヨガの魅力を綴ります。

11月2日開催「第3回 氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」レポート

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

11月2日、「第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」を今年も開催しました。
テーマは「琵琶と言えば『平家物語』」ということで、巴御前」と「琵琶×朗読 耳なし芳一」の2本立てでした。

1曲目は「巴御前」。木曽(源)義仲に仕える女武者で、「平家物語」では珍しい女性の物語です。義仲の最期まで献身的に付き添うシーンを語ります。

巴を描いた浮世絵を解説で披露してみました。語りにも登場する「大きな薙刀」を振りかざしている勇ましい姿です。

最近では、大河ドラマ「光る君へ」で、主人公のまひろが琵琶を弾いていることから、琵琶に興味を持って演奏会に来ましたという方が増えました。源氏物語の登場人物も、平家一門も、琵琶をたしなんでいました。

平安時代の琵琶「楽琵琶」と、この薩摩琵琶の違いなども紹介しました。実際の演奏を聴いてもらうと、「全然違うんですね!」と皆さんびっくりされます。

「琵琶の心地よい音色と力強い語りに引き込まれました」「巴御前の戦いの様子がかっこよかったです」とアンケートでご感想を頂きました。「声がすばらしかったです。発声方法が不思議」というご意見も。ありがとうございます!

そして、川越で初披露の「琵琶×朗読 耳なし芳一。降り続く雨の音でぐんぐん雰囲気が出て、聞いてくださる皆様が息をのんでいる様子もよくつかめました。

朗読しながらの琵琶。通常の琵琶語りも「語り」だから、朗読に琵琶を合わせてもしっくりくるはず!と始めたものです。

耳なし芳一は2回目ですが、やはりいいですね」「朗読に引き込まれました」というご意見頂きました。こちらのご意見も恐縮です!

朗読は、琵琶の語りとはまた違うリズム感、スピード感があり、琵琶の語りとまた共通する言葉の運び方、気持ちの入れ方があり……本当にどちらもやりがいがあります!

「解説がわかりやすくて初めてでも楽しめました」「琵琶の解説も流れがよくて分かりました」「琵琶の撥や調弦について知ることができてよかった」「演奏以外の解説が豊富なのがとてもよい」と、今回も解説に好評を頂きました☆

会場の旭舎文庫はもともと駄菓子屋。氷川神社がリノベして、川越の資料などを閲覧できるスペースにしました。アンケートでは「建物の雰囲気もよかった」「耳なし芳一は神秘的で、建物とマッチしていました!」という声も頂きました。

案内人の小松さんによれば、「陰影礼賛」にこだわって照明やインテリアをセレクト。懐かしく落ち着く空間でありながら、洗練されていておしゃれなのです。

演奏会の後は、琵琶に実際触れて音を出してみるミニ体験会です。「琵琶ってこんなに重いのですね」「こんなに大きな撥、よく持てますね~」と、皆さん目を輝かせて琵琶に触れてくれます。

琵琶に触れる機会なんてめったにないから楽しい!触ってみたい!と、ミニ体験会はいつも大盛況です。

《ここまでの写真:土肥祐治》

平家一門の家紋は蝶(揚羽蝶)なので、蝶柄の着物をセレクトしました。半襟(写真にないですが)は弁天長屋で、帯留めは旭舎文庫で東秩父村の和紙イベントで購入したものと、川越の縁つなぎです。

打ち上げは旭舎文庫ななめ向かいにある「秋田料理 平蔵」さん。秋田や川越の食材を厳選し、いつもおいしい秋田料理で楽しませてくれます♪

冬の名物、きりたんぽ鍋がスタートしていました☆ 根っこまで食べられる芹の存在が非常に重要!と教えてもらった、きりたんぽ鍋。鶏やゴボウのエキスたっぷり出汁も美味~。

秋田杉のジン。柑橘が杉の香りにほどよい!キクのおひたしや里芋サラダ、柿と生ハム、いぶりがっこ……ぜいたくな前菜盛り合わせ。一口一口、幸せに包まれます!

旬・秋鮭のフライも素材のおいしさがじわ~っと。この琵琶の小皿でお出迎えしてくれるのが本当に嬉しい!

当日は朝から雨でしたが、「雨の音が琵琶に重なって雰囲気バツグンでした」というご意見もあり、お客様・スタッフの皆様と本当に、至福の時間を過ごせました。打ち上げも和気あいあいと和やか。最後まで、満ち足りた一日でした。

ご来場頂きました皆様、支えてくれたスタッフの皆様、今年もありがとうございました。また来年!川越で、また違う琵琶の魅力でお目にかかれたら☆

そして、来週11月23日は、谷中の旧平櫛田中邸での「薩摩琵琶を通して味わう日本の美しい言葉」です。辯才天」「重衡」の語りに登場する「素晴らしき日本語」を一緒に、堪能して頂きたいと思います!

●第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会
日時:11月2日(土)①12時~②15時~ 
会場:氷川神社 旭舎文庫

次回のブログは、「瞑想の境地に近い体験 初めての糸かけ曼荼羅にチャレンジ!」です。(11月30日更新予定)

お陰様で西日暮里ヨガ1周年記念! 11月のヨガクラスプログラムの紹介

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

西日暮里ダンスウェーブのスタジオを借りて、2023年11月22日にスタートした「水曜日のヨガ」。お陰様で1周年を迎えました!

いつも参加してくれる生徒さんへ感謝の気持ちを込めて、11月は1周年記念プログラムを予定しています。

特別プログラムはこの「ヨガベルト」を使います!ヨガのボーズを安全に、効果的にサポートしてくれるグッズのひとつです

足にかけたり、両手で持ったりなどして、無理なく安定してヨガのポーズをとれるよう補助してくれます。

今回はヨガベルトを使って、とくに太ももの裏―ハムストリングスなどを効率よくほぐします。ヨガベルトを使って、ナーヴァ・アーサナ(舟のポーズ)、クラウンチャ・アーサナ(サギのポーズ)などにチャレンジします。

太もも裏、ハムストリングスは、なかなか伸びにくいところです。前屈みになると太もも裏が突っ張ったり、ひざ裏・ひざの痛さを感じる人は、ハムストリングスがかたくなっているかも。ここがかたくなると、腰痛やお尻の垂れ、太ももの太さに影響してきます。

太もも裏をよくストレッチするには、背骨を伸ばしながら行う方がよいので、それをポーズを通して体感します。また、背骨を伸ばすために、体のコア=体幹部分も意識するとグッド。それも、ウォーミングアップの太陽礼拝で、ブロックを太ももに挟むことで意識を強めます。

西日暮里での「水曜日のヨガ」はこのように、毎月テーマを変えて、さまざまなヨガクラスを行っています。ぜひお気軽にご参加ください!単発参加も可能です。

●「水曜日のヨガ」@西日暮里ダンスウェーブ
西日暮里駅徒歩2分】プライベート感覚のスタジオにて、
【毎週水曜AM10時~11時10分】《60分のヨガクラス》を開催中。
初心者、大歓迎!体のかたい人、とっても大歓迎!!
午前中ヨガは体があたたまり、集中力がアップするのでおすすめです。

レッスン代は2500円 ※初回体験は1000円
無料レンタルヨガマットあり。気軽に参加できます。

●オンラインヨガ@自宅からインターネットを通じて
30分、60分、75分クラス。朝、お昼休み、夕方、夜…好きな時間に。
1対1なので、一人ひとりの体の調子やお悩みに合わせて、プログラムを組みます。


次回のブログは、「11月2日開催☆第3回 氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会のレポートです」(11月16日更新予定)

11/23開催♪「「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」で予定している「重衡」を紹介

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

11月23日、谷中は旧平櫛田中邸で予定している演奏会「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」の「辯才天」を、前回のブログでは紹介しました。

今回は「重衡」です。こちらは「平家物語」です。

平重衡平清盛の五男。牡丹の花にたとえられる美男であり、将才もあると評された人物です。《平重衡》(安福寺蔵)

重衡は神戸・一の谷の戦いで捕虜となり、鎌倉へ送られます。対面した頼朝は、重衡の器量に感心し厚遇したそうです。重衡は狩野宗茂という鎌倉武士の館に預けられます。

琵琶「重衡」の冒頭は次の通りです。
捕虜の地・鎌倉で、壇ノ浦の戦いにより一門が滅亡したことを知った重衡の悲しみから始まる、印象的な冒頭です。

ああ、一門は西の海、かへらぬ波にうき沈み、身は囚われて東路の露けき空に袖しぼる

ある日、そんな重衡を慰めるために、一夜の宴が催されます。その宴では、土地の長者の娘・千手の前が琴を奏でました。千手の前の琴の音に、はじめは塞ぎ込んでいた重衡もつられて、琵琶をかき鳴らします。このあたりのエピソードは、謡曲にもなっています。

歌川広重東海道五十三對》より「丸子 手越の古驛」。丸子は、重衡が関東下向の際に宿泊したとされる地。この東にあった手越の古驛における、重衡と土地の長者の千手の前の交流を描いた錦絵。

重衡は、楚の項羽が漢の高祖に敗れ、愛姫・虞美人のことを歌った「四面楚歌」の場面を歌います。

燭暗数行虞氏涙(しょくはくらしすこうぐしのなみだ) 
夜深四面楚歌声(よはふかししめんそかのこえ)

菊池容斎画の《平重衡》。平家一門は琵琶、笛、箏、和歌と芸能面で才能を発揮しました。

やがて、重衡は奈良へとまた送られてゆきます。
1181年に南都(奈良)焼討を行って、東大寺大仏や興福寺を焼亡させた過去があるからです。重衡を評価した頼朝は、自身の手元に置きたいと考えたのですが、南都衆徒の強い要求で引き渡され、木津川畔で斬首されました。

琵琶ではこのように終わります。重衡は、ほんの少し心を交わした千手の前ともまた別れ、鎌倉から処刑地の奈良までまた送られていくのです。

やがて明け行く東雲の 空もあやなくかき曇る 心残して西東 別れゆくこそはかなけれ

最初の悲しみとはまた違う、重衡のやるせない想いで締めくくられる物語。「平家物語」の中でも、独特の雰囲気をまとった物語です。

辯才天」とはまた違う琵琶をお楽しみいただければと思います。また、一緒に琵琶を稽古している髙橋真由美さんによる「龍の口」もあります。こちらは、日蓮上人に起きた「龍ノ口の奇跡」を物語るものです。

♪「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」
日時:11月23日(土)①11時~②15時~ 上演約2時間
会場:旧平櫛田中邸アトリエ https://taireki.com/hirakushi/
チケット代:1500円

次回のブログは、「お陰様で西日暮里ヨガ1周年記念! 11月のヨガクラスプログラムの紹介」です。(11月9日更新予定)

【11/23開催🎵】「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」で予定している「辨才天」を紹介

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

東京の谷中「旧平櫛田中邸アトリエ」にて11/23開催🎵「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」。
私が書籍編集者であることから企画した「琵琶で味わう日本語の美しさ」も、お陰様で4回目を迎えました。

今回は、琵琶の神様への祈りを捧げる詩のような「辯才天」、平家一門の中でも牡丹に称えられたほどの美男「重衡」、そして、日蓮上人に起きた奇跡を語る「龍の口」(出演/髙橋真由美さん)と、いろいろな時代の物語を予定しています。

今回のブログでは、まず「辨才天」の魅力から紹介したいと思います。七福神の紅一点・弁財天(辨才天)は、智恵と学問の神、音楽や芸術の神、また、富と繁栄の神、そして美と健康の神というように、ご利益豊かな神です。

弁財天は鉾や弓矢などを手に持つ「八臂」の姿で描かれることがあります。八臂とは「8本の腕を持つ」。琵琶の語りに「八臂の力一杯に」という節があります。
また、弁財天は「善財童子や十五童子を従えた姿で描かれることもあります。
《弁財天十五童子像》メトロポリタン美術館

この琵琶歌は弁財天を称える言葉がたくさん並び、あたかもこの女神に捧げる詩のようです。この優しくて慈悲深い女神の広大無辺な恵みの力を、琵琶を通して物語ります。

例えば・・・・・・

沃野千里の御恵みと土地豊穣の神として あがめまつりし辨才天
うつりも早き世の中に 沙汰誤らぬ神として 知恵を授くる御女神
交わり多き人々の話す言葉の神として 守りも深き辨才天
これといったストーリー性がなく、全体として詩のような感じなので、音だけで聞くとちょっとわかりにくいかもしれません。そこをしっかり解説していきたいと思います。

和歌「やわらぐる 光もみゆれ 浦波の深き恵みの江ノ島の神」も語りに登場します。神奈川県、江ノ島の弁財天は「日本三大弁財天」のひとつですね。

手にせる愛器の琵琶の音に 仁義の道を打ち出だし 弾く音に響く礼智の韻 
「仁義礼智」とは儒教の教えで説かれる、重要な5つの道徳観念「仁・義・礼・智・信」のこと。思いやり、慈悲、公正さ、正義、尊敬、礼儀、智恵、信義、誠実さなどです。

弁財天は琵琶を抱えています。だからこそこの琵琶歌で、弁財天の慈悲深く豊かな恵みを表現したい!

弁財天のもとは、インドの女神「サラスヴァティー」。この女神もまたヴィーナというインドの弦楽器を携えています。

♪「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」
日時:11月23日(土)①11時~②15時~ 上演約2時間
会場:旧平櫛田中邸アトリエ https://taireki.com/hirakushi/
チケット代:1500円


次回のブログは、「「琵琶で味わう日本語の美しさ vol.4」で予定している「重衡」を紹介」。次は「重衡」のほうの魅力をつづります。(11月2日更新予定)

11/2開催「第3回 氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」で予定している「琵琶×朗読 耳なし芳一」について紹介します!」

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

11/2(土)、川越にて開催する「第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」。テーマは「琵琶と言えば『平家物語』」で、前回のブログでは1つ目の「巴御前」を紹介しました。

今回は2つ目「耳なし芳一」を紹介します。
琵琶×朗読という形でお届けします!

 

「琵琶といえば、耳なし芳一ですね」と、よく人に言われます。

この「耳なし芳一」は日本の昔話のタイトルです。ギリシア生まれの作家・小泉八雲(本名ラフカディオ・ハーン)が、『怪談』(1904/明治37年刊)という本の中で紹介したことから、有名になりました。

八雲は1890(明治23)年に来日。96年に日本国籍を取得して「小泉八雲」と名乗ります。「八雲」という名は、住んでいた島根県松江市旧国名出雲国にかかる枕詞「八雲立つ」にちなむそうです。センスがいいですね!

八雲と妻セツの写真。セツが八雲に日本の民話を話して聞かせたのだとか。

耳なし芳一」は山口県下関市赤間関にある阿弥陀寺が舞台の物語。

壇ノ浦の戦いで入水した安徳天皇を祀る赤間神宮にある芳一堂。

芳一は目が不自由ですが、琵琶の名手。早くから琵琶の才能を発揮し、特に、源平最後の合戦を描いた「壇ノ浦の合戦」の段を語らせると、「鬼神も涙をとどめえず」ほどの腕前だったと言います。
ただ、その才能ゆえに、芳一は平家一門の怨霊を招き寄せてしまいます。

壇ノ浦で沈んだ平氏の亡霊を描いた、歌川国芳作の浮世絵。右が平知盛

物語の展開、結末は有名なので、ここであえて記しませんが、琵琶の名手が登場する物語なので、琵琶「壇ノ浦の戦い」を朗読に挟みたいと思います。
だから、「琵琶×琵琶 耳なし芳一」なのです。

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の
理をあらわす おごれる者久しからず ただ春の夜の夢幻のごとくなり


なんと奇しくも2024年は、八雲の没後120年、『怪談』出版120年にあたるのです。運を味方につけて気合いを入れていきます!

●第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会
テーマは「琵琶と言えば『平家物語』」
日時:11月2日(土)①12時~②15時~ 上演約1時間
会場:氷川神社 旭舎文庫
https://asahinoya.com/
チケット代:1000円

次回のブログは、「11/23開催「薩摩琵琶を通して味わう日本の美しい言葉」で予定している「辨才天」について紹介します!」です。(10月26日更新予定)

11/2開催「第3回 氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」で予定している「巴御前」の魅力を紹介します!

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

11/2(土)に川越にて「第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」を開催する運びとなりました。今回のテーマは「琵琶と言えば『平家物語』」

今回の演奏会、2本立てで予定しています。

1つ目は「巴御前」。平家物語』で数少ない女性の物語のひとつです。
巴御前は木曽(源)義仲に仕える女武者で、馬にまたがり、薙刀を振りかざしながら、義仲とともに戦います。琵琶ではこのように描写しています。

丈なす黒髪、振り乱し 手慣れの薙刀、取り直し 大上段に振りかぶる

[英勇一百伝 巴御前](歌川国芳 作)

巴は葦毛の駒に打ちまたがり 木の葉返しや すくい上げ たたみ重ねて薙ぎつくれば

勝川春亭の描いた巴御前

義仲は京での人望を失い、源頼朝の弟・範頼と義経らに敗れ、都を追われます。やがて、粟津(現・滋賀県大津市)にさしかかったところで、義仲は命を絶たれます。

浮世絵[粟津ヶ原大合戦之図]。粟津の戦いでの巴御前を描いたもの

巴は義仲の骸(むくろ)を抱きながら、泣き崩れます。琵琶では最後に、この和歌で締めくくります。

和歌「諸共に 雲井を翔ける 雁がねのつがい離れし 身をいかにせん」


巴は義仲亡き後、鎌倉へ召され、和田義盛の妻となったとされています。
巴が義仲と和田義盛の菩提を弔うために、善栄寺という寺を小田原市内に創建したと聞き、訪れてみました。

境内には、巴と義仲の五輪塔があり、きれいな花もいけられていて胸がジーンとあつくなりました。


2本立ての2つ目は朗読×琵琶「耳なし芳一」に挑戦。朗読と琵琶を掛け合わせることで、琵琶の奥深さを感じてもらえたらと思い、組み合わせました。来週のブログではこちらを紹介します。

●第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会
テーマは「琵琶と言えば『平家物語』」
日時:11月2日(土)①12時~②15時~ 上演約1時間
会場:氷川神社 旭舎文庫
https://asahinoya.com/
チケット代:1000円

 

次回のブログは、「11/2開催「第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」で予定している「琵琶×朗読 耳なし芳一」について紹介します!」です。(10月19日更新予定)

10月ヨガクラスのテーマは「私はもっと伸びる!」

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

10月は季節の変わり目。毎日気温が違ったり、朝昼晩の気温差が激しかったりして、その環境に心も体も揺さぶられて自律神経が乱れがちです。
そんな時こそ、呼吸と一緒に動くヨガ、自分の体に耳を澄ますヨガは、もってこいなのです。

さて。10月ヨガクラス(対面)は、「私はもっと伸びる!」がテーマ。どういうことかというと・・・。

私はヨガ中に、よく「骨盤から足裏へ、床へ押す力で安定感を増す」「骨盤から上に伸びる力で背骨、上半身を気持ちよく伸ばす」「上下に引っ張り合う感覚を感じて」といったガイドをします。
この、骨盤から上に&下へ伸びる力をもっと体感してほしい!というのが10月ヨガクラスのテーマです。

生徒さん一人ひとり、気持ちよく伸びているのですが、実は「もっと伸びることができる!」のです。私のサポートを入れることで、自分が無意識に行っている限界、制限を乗り越える感覚を味わいます。

今回は太陽礼拝のポーズにフォーカス。ひとつひとつのポーズを丁寧にガイドしながら、「私、もっと伸びる!」を体感します。

まず「山のポーズ/ターダ・アーサナ」と「両手を持ち上げたポーズ/ウールドヴァ・アーサナ」で、私が下へ押す力をサポート。生徒さんは自分でさらに上へ伸びる力をつかみとります。

そして、「ファラカ・アーサナ/板のポーズ」「ブジャンガ・アーサナコブラのポーズ」もやはり、私が下半身を押す力をサポート。上半身を上に張っぱる&下に押し出す力を、生徒さんは自分で発揮します。

「アド・ムカ・シュヴァーナ・アーサナ/下向きの犬のポーズ」も上に伸びる力を感じます。私が骨盤をサポートすると、背骨がいつもより気持ちよく伸びる感覚をつかめます。

実際に体験してもらった生徒さんからは、
・うわ~、いつもより伸びてます
・身長が伸びたみたい
・私、いつも手を抜いていたんですね
・こんなに、自分の体、伸びるんですね。
・いつもと体の使い方が違うみたい
と、いつもと違う感覚を感じられたみたいで、よかったです!

太陽礼拝はいつも行っているプログラムですが、このように意識を変えるだけで、体の動かし方も変わって感じられるのです。
ヨガって本当に無限の可能性を秘めていて、奥深いなあと思います。

●「水曜日のヨガ」@西日暮里ダンスウェーブ
西日暮里駅徒歩2分】プライベート感覚のスタジオにて、
【毎週水曜AM10時~11時10分】《60分のヨガクラス》を開催中。
初心者、大歓迎!体のかたい人、とっても大歓迎!!
午前中ヨガは体があたたまり、集中力がアップするのでおすすめです。

レッスン代は2500円 ※初回体験は1000円
無料レンタルヨガマットあり。気軽に参加できます。

●オンラインヨガ@自宅からインターネットを通じて
30分、60分、75分クラス。朝、お昼休み、夕方、夜…好きな時間に。
1対1なので、一人ひとりの体の調子やお悩みに合わせて、プログラムを組みます。


次回のブログは、「11/2開催「第3回  氷川神社 旭舎文庫 薩摩琵琶演奏会」で予定している「巴御前」の魅力を紹介します!」です。(10月12日更新予定)