琵琶とヨガがくれたShantiな毎日

Shanti シャーンティとはインドの古い言葉で、平和、安らぎのこと。編集者として働く私が、こよなく愛する琵琶とヨガの魅力を綴ります。

11月26日 琵琶演奏会「琵琶×朗読で味わう日本の名文学」レポート①

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、
ヨガインストラクターのゆうこです。
普段は書籍の編集者として働いています。

先週土曜日11/26に、第1回琵琶演奏会「琵琶×朗読で味わう日本の名文学」を開催しました。

会場は、明治~昭和にかけて活躍した彫刻家・平櫛田中さんの元アトリエ谷中霊園の近くにあります。

当日は、アトリエ以外にも母屋の1・2階の和室も見ることができ、この貴重な建物を皆さん、じっくり見て回っていました。



「琵琶×朗読で味わう日本の名文学」は、第一部が“朗読と琵琶の掛け合い”、第二部が“琵琶の語り”です。近代文学の言葉、古典風の琵琶の語り、それぞれに琵琶をのせることで、それぞれの魅力が伝わるといいなと思い、計画しました。

第一部は、小泉八雲作「耳なし芳一」を取り上げました。
琵琶の登場する物語です。朗読に琵琶の音色をのせることで、より臨場感を感じてもらえたでしょうか。

写真は、おそらく和尚さんが芳一に優しく語りかけるシーンの時のもの。

登場人物それぞれの表情をもう少し出せるようになったら! 今後の課題です。

第二部は、琵琶語り「壇ノ浦の戦い」です。耳なし芳一」のなかで、芳一は「壇ノ浦の戦い」を語ります。朗読と違い、琵琶の語りには、琵琶独特の節回し、リズムがあります。

壇ノ浦で鏑矢(開戦の合図を知らせる矢)が放たれ、源平両軍が激しく戦います。やがて、平家の敗色が明らかになり、一門の人々は覚悟を決め、壇ノ浦へと身を沈めます。まだ8歳の安徳天皇も、「波の下にも都がございます」と語り掛ける祖母・二位尼とともに、壇の浦の底へと・・・。ここまで一度に語ります。

15時の回は日か暮れ、怪談を語るのにますますいい雰囲気に。

ありがたいことに、15時の回には、当日お誕生日という方が! 
サプライズで「琵琶でハッピーバースデーソング♪」をお届け。
10/22川越の演奏会にも、当日お誕生日の方がいらっしゃいました☆
一年で大切な誕生日に来て頂けるなんて、本当に光栄です。

会場の皆さんも唱和いただき、温かい雰囲気に包まれて終演となりました。

今回も、琵琶をはじめて聴くという方々がたくさんご来場くださいました。
ぜひ、他の演目も聴いてほしい! もっとたくさんの人に、聴いてほしい!!
来年も同じ会場で、同じテーマで琵琶演奏会を開きたいと思います。
次は、どの話を組み合わせようかな、と今もあれこれ策を練っています。

琵琶と直接関係のない文学に琵琶を重ねてみるのも、どうなるか楽しみです。

 

撮影:土肥祐治

 

次回のブログは、「11月26日 琵琶演奏会「琵琶×朗読で味わう日本の名文学」レポート②」です。いただいたアンケートの一部を紹介したいと思います。(12月10日更新予定)