琵琶とヨガがくれたShantiな毎日

Shanti シャーンティとはインドの古い言葉で、平和、安らぎのこと。編集者として働く私が、こよなく愛する琵琶とヨガの魅力を綴ります。

4月20日開催「古民家で聴く薩摩琵琶」@松戸市・旧齋藤邸レポート

こんにちは。
薩摩琵琶奏者の中尾掌水、ヨガインストラクターのゆうこです。普段は書籍の編集者として働いています。

今回のブログは、4月20日松戸市・旧齋藤邸で開催した琵琶演奏会「古民家で聴く薩摩琵琶」のレポートです。

この演奏会は、同じ薩摩琵琶奏者の波平紀水さんとの二人会でした。

二人とも千葉在住であることから、二人会は千葉で開きたいと考えていて、いろいろ探した結果、松戸市にある古民家、旧齋藤邸で演奏会を開くこととなりました。

旧齋藤邸は築百年以上の元農家。茅葺屋根の立派な建物で、雰囲気は抜群です。響きも素晴らしかったです。

ありがたいことに、地域の広報誌を通じてたくさんのご予約を頂きました。土間のステージから客席を見た時・・・感動しました!

演奏は3曲。まずは私、中尾掌水で「白虎隊」。

言わずと知れた、幕末の福島県会津藩の少年たちの物語です。

2曲目は波平紀水さんの「船弁慶」。

平家物語でも人気がある話で、能の演目にもあります。

そして、3曲目が「掛合 川中島」。
薩摩琵琶は通常、ある物語を一人で語り琵琶を鳴らします。そんな中、二人で語り合い、二人で弾く「掛合」というスタイルもあります。

川中島」は戦国時代に、上杉謙信武田信玄の間で繰り広げられた「川中島の戦い」のこと。謙信が一騎駆け抜けて信玄に迫り、信玄が軍配団扇で受け止めたというエピソードを語りました。

私が信玄、波平さんが謙信と演じ分けました。戦国最強とうたわれた二人の武将が登場するので、掛合にはピッタリなのです。

頂いたアンケートを紹介させてもらいます。
「物語の情景が目に浮かび、臨場感にあふれていて、感情移入もできて、すばらしい体験でした」
「勇ましさからもの悲しさまで見事な表現でした」
「掛合は迫力があり、聞きほれました」
「女性二人だったけれど、琵琶の力強さをすごく感じました」
「とても力強い声で鳥肌立ちました」
「言葉がはっきりしていて、語りが理解できてよかった」
「お腹に響き渡るような迫力に満ちた演奏が大変すばらしかったです。川中島も心情があふれていてよかったです」
「琵琶の音色がとても心地よかったです」
「日本の伝統芸能の、能や歌舞伎だけではない、奥深さを知れて興味深かったです」

ご来場頂きました皆様、最後までご清聴ありがとうございました! そして、アンケートも本当にありがとうございます。これが大きな励みになっています。

「最初に物語の説明があり、語りを理解しながら聞けました」「トークがあって、より理解できました」「楽器と歴史の勉強になり有意義な時間となりました」などと、今回も解説にご意見頂き嬉しかったです。実は毎回、苦戦しながら文章を作っているのです。

川中島」を語るということで、着物の小物に、龍(羽織紐)=越後の龍こと上杉謙信と虎(帯留)=甲斐の虎こと武田信玄、を組わせてみました。着物はこういった”遊び”ができるので楽しいものです。

旧齋藤邸の管理人の方に、建物の由来もご説明頂き、建物の歴史を味わえたことも好評でした。

「迫力ある演奏を趣きある建物で聞く貴重な体験で嬉しいです」「古民家と琵琶の音色が合わさっていて昔の物語を想像しやすかったです」という声も多く、今回も建物の雰囲気に助けられました。

「庭も趣きがあり、竹林も素晴らしくて、会場として申し分ないという印象を持ちました」というコメントも。季節柄、筍がぴょんぴょん頭を出していました!

建物の裏手には竹林が広がっています。この竹を使った竹紙づくり体験会も開催されているので、近いうちに挑戦してみたいと思います。

琵琶だけではなく、こういった歴史のある貴重な建物も一緒に紹介し、ともに受け継いで行けたらいいなと思えた一日でした。

撮影:土肥祐治

次回のブログは、「好きなヨガの言葉」です。ヨガにはインドの古い言葉、サンスクリット語が登場します。音の響きも意味も深く沁みわたるものがあるので、いくつか紹介したいと思います!(5月18日更新予定)