琵琶とヨガがくれたShantiな毎日

Shanti シャーンティとはインドの古い言葉で、平和、安らぎのこと。編集者として働く私が、こよなく愛する琵琶とヨガの魅力を綴ります。

ご開帳の熱冷めやらぬ善光寺へ 心機一転をお参り

こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、
ヨガインストラクターのゆうこです。
普段は書籍の編集者として働いています。

私事ですが、6月末をもって8年と6か月務めた小さな出版社を退社しました。
残りの人生をかけて、もっとちゃんと琵琶とヨガに力を注ぎたいと、編集の仕事を制限するための決断でした。会社に理解いただいて、業務委託という形で、引き続き、編集の仕事は定期的に頂いています。ありがたいことです。最小限のリスクで個人事業主となったわけです。

善光寺へお参りした日程は、この転換点からちょうどのタイミングでした。おりしも6月29日は新月。心機一転、新しいことを始めるのに最適の日です。

善光寺では7年に一度のご開帳が6月29日まで行われ、大賑わいだったよう。回向柱はまた本殿前に建てられたままでした。人が圧倒的に少ないので、お得な感じです。

29日は上諏訪に宿泊し、翌30日に長野へ移動したので、ご開帳を終えた翌日、善光寺の宿坊に入りました。お世話になった宿坊は兄部坊(このこんぼう)さん。

赤い門を唯一許された宿坊で、表の「中尾様」の文字さえ、何だかありがたく感じました。善光寺のとある宿坊には、赤穂浪士の1人・大高源五が手がけたと伝えられる庭もあるそうです。

到着後に、写経体験です。初めてでした。手洗いなど身をきれいにして、気持ちを集中してお経の文字をなぞります。分からないながらも、意味を吟味しながら、お経の文字を辿りました。

こちらの写経は翌朝、善光寺でのお朝事(朝のお勤め)で供養して頂けました。

食事は精進料理。思ったのは出汁の旨さ!! 昆布とシイタケだけで出汁をとっているそうなのですが、蕎麦のつゆも、お吸い物も、煮物も同じ出汁とは思えない! それぞれ味わいが違うんです。

出汁を丁寧にとると、こんなにバリエーションがきき、満足感も出るんだって感激しました。

翌朝5時30分からのお朝事のために、5時に宿坊を出発して、宿坊の方のご案内で、善光寺へお参りします。

お朝事は善光寺全ての僧侶が出仕して行われる法要。今は残念ながら「お数珠頂戴」は中止されています。

前日までご開帳ですごい人出だったという話ですが、この日はもう地元の人だけ。涼しい風の吹き抜ける朝日のもと、すがすがしい気持ちで詣でます。

せっかくのこのタイミングなので、「商売繁盛」の祈願で、お朝事では読み上げて頂きました。授与されたお札・お守りも、我が家の玄関と仕事部屋、手帳、財布を守ってくれています。お願いが叶ったら、お礼にまたうかがわないと。

戦国武将の上杉謙信武田信玄は、信濃の地を巡り争いますが、両武将は善光寺の威容も奪いあいました。善光寺は宗派を問わず、女性でもお参りできた貴重なお寺。古くから広く信仰を集めてきました。

有名な合戦地・川中島は、善光寺からほど近くにあります。川中島の戦い」も琵琶曲の代表作。稽古する時には、こちらも訪れたいです。

次のブログは、「鬼才・葛飾北斎が80歳を過ぎて4度にわたり、長野へ赴き描いた圧巻の天井画に再会」です。長野旅、最後の目的地・小布施のレポートです(2022年7月23日更新予定)