こんにちは。薩摩琵琶奏者の中尾掌水、
ヨガインストラクターのゆうこです。
普段は書籍の編集者として働いています。
8月20日、阿佐ヶ谷にあるカフェ「黒猫茶房」で、琵琶演奏会を初開催します。
「なぜ、このお店で琵琶の演奏会を?」
わたしが、こちらのカレーが大好きだから!
そして、音楽家でもある店主が、琵琶にも興味を抱いてくれたから!です。
お店のことは来週のブログで、詳しく紹介したいと思います。
今回はプログラムについて紹介します。
夏は怪談!ということで、いろいろある琵琶曲の怪談から、「羅生門」をセレクト。
「羅生門」と言えば、芥川龍之介の短編が思い浮かびますが、こちらは平安時代、羅生門に棲むと噂された鬼と、武将・渡辺綱の物語です。
渡辺綱は「源頼光四天王」の一人。たくさんの勇将伝説があります。
琵琶の「羅生門」では冒頭、源頼光と四天王が、花見の宴を開いています。その時、都の羅生門に鬼が出るという話題になり、綱は真相を確めるために一人向かいます。
果たして、綱と鬼の対決はいかに!?
『平家物語』剣の巻にも、同様の物語が残されています。『平家物語』では、舞台は羅生門ではなく、一条戻橋です。
ちなみに、前出の芥川龍之介の「羅生門」は、『今昔物語集』の「羅城門の上層に登りて死人を見し盗人の語」が元ネタです。社会情勢が不安定で、都の外れにある羅生門のあたりは治安が悪かったみたいです。
次回のブログは、「「琵琶の夕べ」を開催する「黒猫茶房」さんを紹介」です。(7月29日更新予定)